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カテゴリー: 旅・歴史

旅と歴史は似ています。もっともっと旅をしたい、海外にも行きたい(パスポートを持っているだけで渡航経験ナシ(T-T))。その願いを込めてのカテゴリでもあります

桜の森の満開の下、浪漫に出会いました~高麗神社に初めて行った時の記録~

記事の分類:旅・歴史

まえがき

2014年4月の第一月曜日、夫婦でドライブした先で、たまたま高麗神社に立ち寄りました。その時の体験がとても稀有なものだったので、ここに忘れないよう詳細かつザックバランに記します。
◆この時点では、高麗神社への知識ゼロの状態なので、間抜けなコトが書いてありますがご容赦を。
(我が家は埼玉南部在住)

春、久しぶりのめおとドライブ。さてどこへ行く?

家の近所の桜が散りはじめた4月、わたしら夫婦は久しぶりにドライブに出かけた。ダンナのテルテルが秩父に行ったことがないと言うので、「秩父いいよー 行こうよ」となったのだ。何せわたしは一昨年、「秩父夜祭り」を見に行ったついでに秩父のことを2回ブログにアップしたくらいだから、けっこう詳しい。(その内のひとつ

秩父駅の駅舎が昭和レトロなのも嬉しかった。秩父鉄道はsuicaもpasmoも使え「ない」のが魅力だ。そんな魅力が失せないうちにテルテルにも見せないと。

という焦りもあって、秩父行きを提案した自分。テルテルは秩父なら距離として丁度よいと思ったらしく、すぐに乗り気になってくれた。ちなみに車の運転大好き人間のテルテル坊主である。

小一時間ほど高速を飛ばし日高インターチェンジで降りた。降りると、何の変哲もない、畑の混在するのどかな平野がだらーーーと続いていた。天気もいいので眠たくなってきた。するとしばらくして「高麗神社という看板が現れた。

アッ」と思った。高麗(こま)神社といえば「」(句が小さく表記)と書いた本殿の扁額で有名な、けど実態はよくわからん神社のことではないか!!?? 名前だけはチラリと知っているが、ここらへんにあるのか。

高句麗由来のナンチャラと聞いた記憶があるが、うそくさいなと思って本気にしなかった。たぶん今では黒沢明の『羅生門』よろしく廃寺みたいに荒んでて、「廃墟マニア」がカメラ片手に訪れる名所と化しているに違いない。

と、今思えば失礼なことを思った。同じ○玉に住んでるわたしですらコレだから、他の県に住んでる人だったら、どうなっていることやら。

春風に誘われて、とにかく行ってみよー

それでもこの日は、とても陽気が良くぽかぽかと明るくて、百花繚乱だった。ハナモモ、ボケ、ハナズオウ、レンギョウ、菜の花…

「ついでだから高麗神社、ちょっと寄ってみて!!」わたしは頼んだ。
テルテルは予定外のことを言われたせいか、
「えー なんだよそれ-」みたいにめんどくさがった。
けど、今行かなかったら一生行かないと思い、「いいからいいから、面白いかもしれないから」と説得した。この時のわたしの興味は、神社仏閣を見る機会があるなら、一個でも多く見ておこうという感じ。
目的地から大きく外れるわけではないためか、テルテルはさほどの抵抗運動はせず言うとおりにしてくれた。

そうこうするうちに広かった道が どんどん細い田舎の一本道風に・・・・

辺鄙な感じが強まり、蔦の絡まる高木が目立つようになった。

そんな中、ふいに桜がたくさん目に飛び込んできた…

ここがまさかその、神社? 想定外の賑わいに驚く

あれ? ここが? と驚いてキョロキョロする自分。
もっと戸惑うことに、あたりにやたらと人が多い。(おもに女性) 何をやってるんだろう? 花見?

そうとしか思えない。それにしても人が多い。
しかも、鳥居をくぐって境内に入れば良いのに、なぜか不自然に鳥居の下にたむろっている。

こうなるとどうしたの? 何があるの? と早く車を降りたくてしょうがない。
ところが、駐車場がいっぱいでなかなか駐める場所がない。
あとで調べると高麗神社には第一駐車場150台、第二駐車場200台があるのだけど、どちらもいっぱい。やっと「臨時駐車場」というのをみつけ降りることができた。

その鮮やかな色彩センス、見覚えが…

おそるおそる鳥居に近づくと、大人の女性が大勢の中、色彩鮮やかな衣服を着た女の子4、5人がとても目立った。

一見して、既製品ではなく手作りだなと思わせる衣装。
「チマチョゴリに似ているな」と思ったけど、どこか微妙に違う。

ものすごく、この時悩んだが、結論は出ないし、事情も飲み込めなかった。ただし韓国のチマチョゴリ激似服というだけで、わたしの中に警戒感がわいてしまった。

なにせ連日新大久保のヘイトスピーチの話題で持ちきりだったのだ。
耳をおおう暴言を吐きながらコリアンタウンを練り歩くデモは、一時期は法で取り締まった方がいいのではないか、いやそれでは言論の自由が、とか言われ、
次いでヘイトへのカウンターデモも行われたりして、どんどん波紋が広がっていった。

今はやっと少し下火になったとはいえ、いつまた復活するか分からない。
わたしは、今にもその集団がやってくるのじゃないかと、ひやひやした。

ところが、女の子たちはいたってノンビリと、春爛漫の中でしあわせそうにしていた。

埼玉なのに関西弁のご婦人方が。と思ったら・・!!?

しばらくすると、わたしのいた方に向かって女性が歩いてきて、お友達らしき女性たちに
「*****がくるんやて」
と、関西イントネーションで話しかけた。

ええ?! なんで関西人が埼玉にいるの!? と驚いた。いちいち驚くうざいやつと思われそうだが本当に驚いたのだからしょうがない。鎌倉や浅草じゃあるまいし、遠く関西から人が訪れてるなんて。しかしそのとき(やっと)思いついて、スマホで検索した。すると、ちょうど本日昼頃に、日韓友好のため韓国俳優のチョ・ヒョンジェさんが高麗神社を訪れると、神社HPに書いてあるではないか。

えーー!! 関西どころか韓国から~!!

これでもかっつうくらい驚いたねw それに胸が張り裂けそうになるくらいワクワクしてきた。韓国がとくに好きなわけではない。韓国俳優にも無知。というかこの時点ではまだ隣国について意識したことがなかった。これが韓国でなくて、中国でも、モンゴルでも、イラクでもイランでも、そこに縁(えにし)があって、それゆえ招かれた異国の客人であるならば、国に関係なくうれしくなった事に変わりはないんだと思う。

スマホでチョコチョコっと調べこの時点で、韓国俳優が招かれた理由と神社の由来がだいたい分かって来ていた。

高句麗が668年に滅び、多くの人々が日本列島各地に逃れて来た。この地は、高句麗からの渡来者だけを時の朝廷が集め(716年)、高麗郡として成立した土地。この神社は高麗王若光を祀り、帰ることのかなわぬ失われた故郷と、遙かに遠い大陸の王国への誇りと望郷と憧憬と。それら思いを守るために長きにわたり存続してきたのだ・・・・・

浪漫だ。

時間と空間を超えて、大陸の方から風が吹いてきたような心持ちがした。

まぶしい光と、桜の木々の満開の下で。

☆ ☆ ☆ ☆

「716年っったら何百年前ー!!??」と興奮。
「高麗王って、高句麗の王様ってことー!!??」「その人が日本に住んじゃったんだってよーー?!」

やたらと興奮してテルテルの袖をぶん回す自分。笑。もっともここには若干の誤解があるのだが、それはいつかupするとして、この時はそんな感じだった。

まるで高句麗からやってきたような錯覚を醸し出してくれた人


かの俳優は、ほどなくしてあらわれ、待ちわびていた女性達に迎えられた。さすが役者ということなのか、歴史を運んできたような空気をまとっている。ほんとうに高句麗からやって来たみたいだ。

チョ・ヒョンジェさんはゆっくり歩き、何事かをお供の者に話しかけて笑わせていた。(声までは聞こえなかった)

女性達が比較的慎ましく、「きゃー」といった感じでスマホやガラケーを立ち上げ、ぱちりぱちりと、華やいだひとときが流れた。わたしも桜にだか、俳優にだか、歴史ロマンにだかに酔ってうっとり見とれてしまった。

ただ哀しい側面もあった。そばにいたガードマン氏が言うに、昨年も誰かが日韓友好で訪れたのだけど、そのときより随分と人出が減っているとのこと。やはりヘイトの影響だろうか?

もしもそうなら、わざわざ日本に、というかSAITAMAにやって来てくれたチョ・ヒョンジェさんに悪いことした。ショボン・・・

気を取り直して、そろそろ帰るか

チョ・ヒョンジェさんはもろもろの撮影が終わると、神社の中に消えた。アナウンスによると、○時にまた現れるとのことだった。
境内の中央には、枝ぶりが大きく広がる桜がある。樹齢300年のヒガンザクラだそうだ。その下で、かの人がふたたび現れるのを女性達が待つ。
わたしは、社務所で高麗神社のパンフレットを購入(500円)。
どれどれ、詳しく書いてあるぞ、おおおお、安吾がなぜか載っている。

タバコを吸いに行ったり、車のお祓い所を見ていたテルテルが「そろそろ行こう」というので立ち去ることにした。
残念だけど帰りが遅くなっても困る。でもまた来たい

なにせ、横断幕がかかっていたり、自販機に書いてあるので一目瞭然なのだけど、再来年の2016年が建郡1300年とのことで、祝賀行事の予定がある様子なのだ。

あれこれ難しい要素も予想できるけど、誰にも邪魔されずに、お祝いできるとよいなあ。

この100年前の1916年は第一次世界大戦の真っ最中だから平和じゃなかったし。

パンフによると、坂口安吾は「高麗神社に参拝した名士たち」のひとりだった。なおかつ「高麗神社の祭の笛」というエッセイを1951(昭和26)年に執筆している模様。うわ、おもしろそーー 帰ったら読もう!!

あれこれたくさん頭の中で渦巻いてソワソワしたけど、ともかく今は、「さ、秩父に行こう!!」となった。

秩父や長瀞も楽しみだからだ。またまたテルテル坊主にがんばってもらって、春爛漫の中走り出したのだった。

 

あとがき
2014年4月にアップした記事に大幅修正して、2015年4月9日(ちょうど一年後)に再アップです
☆チョ・ヒョンジェさんオフィシャル:Simply JO HYUN JAE | Anything and everything about South Korean actor JO HYUN JAE.