若者の無業率は、微増

『無業社会』の感想を尻切れトンボに完結させてから早2年。 『無業社会』 が参照していた平成26年版の白書の続報とも言える 平成29年版 子供・若者白書が出た。

それによると若者の無業率は、下がってはおらず微増している、という結果が出た。これ、どういう解釈が成り立つんだろう? ブラック企業に無理して働き続けることを放棄したため、だろうか。それとも、いよいよ疲れ切って働けなくなった若者が増えたのか?

前者ならば、必ずしも悪いことでもないかもしれない。高橋まつりさんのお母さんも、ひどい労働環境からは逃げるように呼びかけていたけれど、逃げるのは悪いことではないのだ。

サポステについて

ところで、もしも自分or家族が若年無業者ならば、厚労省がバックアップしている 地域若者サポートステーション を利用してみてはどうだろうか?(地域別のサポステ→ サポートステーションネット

実はうちの息子もここのお世話になったのだ。
うちの息子(現在30歳)も、大学を中退したあと、仕事はいろいろとしていた。特に多かったのは建築関係だ。この建築関係、わたしの推理も入るが、就職氷河期の影響で意に染まぬ職業選択をした人が親方的なことをやっている。ふらふら迷い込んだ若年労働者をカモにして、未経験の危険な仕事をやらせたり、給料の遅延は当たり前、下手すると金を貸してくれと言ってくる。

本人が仕事の内容を詳しく言わないし、こっちも年齢が年齢なのに過保護親になってもいけないと躊躇していたが、もうたまりかねて、辞めさせた。
放って置いたら、指の一本二本が吹き飛びそうだったからだ。
それにこの世界は気性の荒い人が多いみたいで、大卒(で就職の思うようにいかなかった人)の「親方」なんかは、荒い人にどうしても負けてしまう。そのイライラと鬱憤のしわ寄せが若い者に行っている。(という、推理です)

普通の学校教育を受けただけの、うちの息子みたいな人間がいけるような職業環境ではないのだ。
せめて職業訓練を当たり前にしてくれって言いたい。

そんなこんなで、辞めてくれてホッとしていたが、次の職業がみつからなくて困った。
『無業社会』にも書いてあったが、職業というのは求人があるからといって、何でもいいというわけにはいかない。どうしても適正ってものがある。物のセールスなど、やろうったってできる人柄ではないし、コンビニ店員なども無理。じゃあどうすりゃいいんだ? って感じで家に篭もる日々が続いた。

親として悩んでいる時にネットでみつけたのが、上記サポステだ。
実はこのサポステ、利用するには半年間無職であることが条件となっている※。
たぶんKPIのからみでそういう条件になっているのだろう。
が、さいわい、そうこうしているうちに半年くらいは経過したので、息子をせっついて近くのサポステにおもむいたのだった。

結論を先に言うと、今は仕事を得て、毎日通勤している。正規雇用というわけではないが、それでも仕事をし給与を得ていることで自信が生まれ、精神も安定し、他者への思いやりのある若者に成長してくれたと、親として思っている。本当に、いくらお礼を言っても言い足りないほどの感謝の念でいっぱいだ。

ただ、欲を言うと、もっと↓↓なのを期待していたのも事実なのである。

働いていないと孤立する社会

現在、公設の若者支援は「就労」をKPIとしたものが多く、その仕様書でも就職支援や就職につながりやすいサービスを提供することが定められています。そこでは、「居場所的」機能を前提としていないため、孤立した状態の若者を一度受け止め、就労を含む個人が居場所であると感じられるところを見つけるサービスにはなりません。

厚生労働省の委託を受け立川のサポステを運営している工藤氏の文章だ。
俎上に挙げているのは 特集 若者にとっての人とのつながり|平成29年版子供・若者白書(概要版) – 内閣府 。若者の六つの居場所ということで、<1>自分の部屋,<2>家庭,<3>学校,<4>職場,<5>地域,<6>インターネット空間 について尋ねた調査内容。
これによると、学校、職場、地域を押さえて「インターネット空間」を自分の居場所とする答えが3位となっている。
また図表8では、暮らし向きの低い(要は貧困ということかと)若者のうち15.4%が居場所が0と答えるなど、考えさせる。

そんなで、うちの息子もお陰様で職を得て精神も安定したし、お給料も貰えているし、身の危険も感じないですんでいる。本当にありがたい。しかしそれでも、働くことと職場だけが居場所と言えるのか? ここが分からない。サポステも、せっかくの良い機会を与えてくれているが、働くことにのみ特化している。

上記「働いていないと孤立する社会」は、1.働いていることがいかに必須であるか、ということと同時に、2.働いていないと即居場所をなくす社会も変ではないかと、両面からのアプローチとなっているのだ。


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※当時はそうでした。

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