失われた20年を考察する。元経済財政担当相のインタビュー

2002年から2008年まで政府の経済政策の中心にいた大田弘子・元経済財政担当相のインタビューを表にしてみた。
なんで表にするのかというと、その方が分かりやすいからだ。
このような立場の人の話は、親身に聞くような性格のものではないし、開陳する内容も、言えることだけを言い、伏せたい情報は伏せ、自身に都合の悪い話しもしてないはずだ。だからその分は差し引きつつも、この人の立場だからこそ言ってることがソースになると考えた。

といっても、最後の方はダラダラ長くなってしまって表にした意味が薄くなった。
ここで5回もでてくる「サービス産業」という言葉にひっかかったからだ。
さっき調べたらなぜ、日本のサービス業はもうからないのか サービス業の高収益化に向けて官民がなすべきこと|DOL特別レポートSPECIAL|ダイヤモンド・オンラインというのがヒットした。2013年のだから古いのは古いが、経産省が考える「サービス産業」が海外の人への「おもてなし」と、あとは地方のうまいものや珍しい物を活用することのようだった。

なんか他にもありそうな気がするけど・・・・

疑問・設問

大田氏アンサー

思ったこと

(たいしたこと思ってない汗)

格差が広がった理由は何か? ■そう言う人は多いが小泉構造改革のせいではない ※小泉内閣=2001年4月~2006年9月
■その根拠:1997年から急速に非正規が増えている
■グローバル化する中で97年のアジア経済危機以降、製造業が国内に多くの雇用を抱えていくことができなくなり、雇用構造の変化、産業構造の変化を受け止めきれなくなったから
参照:アジア通貨危機とは|金融経済用語集
小泉内閣のやったことは何か? ■政府による再分配で経済を支えるのをやめた
■補足:世界経済の構造が変わったら国内の経済構造を変えない限り成長はできない。労働市場の改革が必要だし、高齢化の進展に伴い税と社会保障の改革も必要だった。日本ではバブル後の景気悪化を公共事業などで支えてきたが、それで支えられるはずがない。グローバル化で製造業の海外移転が進むなか、地域経済をどうするかを考えなければならなかった。そこで公共事業を減らし、再分配を減らした。(そのことへの批判が強く、新しい経済構造はどうあるべきかの議論がすすまず、再分配の復活を望む声が大きかった)
・・・・・
日本の長期停滞の主因は何か? ■90年前後に世界経済も日本経済も大きな転換点を迎えた
■ベルリンの壁が崩れて冷戦戦構造が終わり、ソ連が崩壊し、東西ドイツが統一され、同じころEU(欧州連合)が生まれた。
■アジアではインドが経済危機に直面して経済体制を開放し、中国は(改革・開放政策の加速を指示した)92年のトウ小平氏の「南巡講話」を機に開放政策が本格化
■ブリックス(BRICs)と言われる新興国のうち経済的に大きいIとCができる。
■90年代後半からアメリカはIT革命で生産性を上げ、再び世界経済をリードし始め、90年代にはグローバル経済が劇的に変わっていった
■日本国内では高齢化が急速に進んだ
■日本は89年に株価が最高値を付けてバブルのピークにあり、91年にバブルが崩壊した後、不良債権処理に10年もかかった。そのため世界の変化を受け止めきれなかった。
グローバル化、つうのがね・・・
構造改革の必要性についてどのような認識をもっているか? ■供給サイドの改革こそ重要
■世界経済の仕組みが変わったら、それに合わせて国内も仕組みを新たな形に変えていかない限り成長はできない。
「供給サイド」とわ?
第一次安倍内閣時代をどう評価するか? ■雇用・労働格差、賃金の格差が拡大。労働市場の改革と併せてグローバル化の中で新たに成長する道を探そうとした。
■製造業が海外に移っていく中で、地域経済が低迷した。そのため、国内に残るサービス産業の生産性を上げることが重要課題だった。
■戦後の日本型雇用のもとでは、景気の調整はパートタイマーでやってきた
■パートタイマーの多くは専業主婦だったので、時間的な柔軟さのほうが重要で、待遇が悪いことは軽視されてきた。それを同一賃金同一労働もしくは均衡処遇やらなきゃいけなかった。
■サービス産業が増えるとは働き方が多様化すると言うこと。それに合った働き方を作るために、サービス産業の生産性向上と職業訓練のための「ジョブカード」(職業訓練の機会に恵まれなかったフリーターらを対象にした支援)創設、最低賃金引き上げの三つを「底上げ戦略」としてセットでやった。■成長と分配を両立するためには労働市場を変え働き方も変えなければならない。サービス産業を強くする。供給側の改革が不可欠。
「サービス産業」が具体的に何を意味するか?
雇用問題での取り組みは?(安倍政権時代) ■(アジア)経済危機で職を失った人たちをどう次の職場に移すかを考え、結果的に転職してよかったというふうにしないといけない。一度非正規になっても転職して正規になれる、転職自体は怖くないというふうにしたかった。これはどの国でも、政権を挙げてやらなければならないくらい大変なこと。規制改革だけでなく職業訓練の増加、女性の雇用拡大など全体的なプランでやりたかった。(あの時は諮問会議自体がたたかれできる状態ではなかった) 「やれなかった」ということですね
働き方も含め、供給側を改革して生産性を高めていこうという課題はどうなったか? ■潜在成長率を上げるためには、特にサービス産業の生産性を上げ、少なくなった労働力を生かすために成長分野に移動できる労働市場にする。
■転職による不利益を最小限にして成長分野に移動できるようにする
■新卒時に正規社員になれない若者、子育てのために一度辞めた女性、定年退職した高齢者、こうした人たちをもっと大切に使っていく。正規社員として企業内にいる人だけが守られるんじゃなくて、男女の壁、正規・非正規の壁、年齢の壁を低くしないと、人材は生かされない。
■供給側の改革がいよいよ必要
■そのため、アベノミクスの成長戦略「第三の矢」も難しい局面に来た。」
■今度の成長戦略にも、問題は需要不足から供給制約になったと書いてあるが、供給に働きかけるということは、第一に、阻害要因の除去に取り組まねばならないので反対が強い。第二に、実現するまで時間がかかる。しかし長期政権だからこそやらなきゃいけないこと。
日本では、外部労働市場が機能していないので、長期雇用が崩れるなら新しく社会保障などで支える部分が必要になるが? ■今、安倍政権は、「失業なき労働移動」と言っている。政権が「労働移動」という言葉を使うのは大きな変化。規制改革会議でも、失業なき労働移動のための仕組みをつくろうとしているが、マスコミにはたたかれる。なかなか、転職して不利にならない社会、成長分野に移れる社会というのはできない。−−できるという現実感がないのではないでしょうか。

現状では、声を出せない労働者は泣き寝入りせざるを得ません。私は今、雇用は国民問題だと思います。単に労と使じゃなくて、その枠から漏れている人が雇用に関して問題を抱えてしまっている。多くの非正規の人がいますし、これから働きたいと思っているお母さんたち、これから社会に出る若者がいます。雇用国民会議とか、そういう場で正面から議論するときだと思います。

「労働移動」が何か調べたら労働移動支援助成金(再就職支援奨励金) |厚生労働省

再就職支援、ということか?

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失われた20年を研究する。もしくは「答え」ばっか出しててもしょうがないじゃん

この下にあった表を別のページに移した(16日)


 

前回、毎日新聞の「失われた20年インタビュー」から「就職氷河期とコレカラ」へ情報を付け足した。

インタビューされてたのは、小泉政権時代(2001~2006年)と、つづく第一次安倍政権とその次の福田政権で経済財政担当をしていた、就職氷河期のもうひとつの渦中の中心にいた人。

渦中の渦中にいた氏ーーー大田弘子・元経済財政担当相ーーーの言うことだから、もっと詳しく見てみた(別ページの表)。
そのあと、このシリーズの他の人、藤井裕久・元財務相の話しも読んでみた。
いろいろ言っていたが、唖然としたのは、以下の文だ。

--藤井さんは1932年生まれで、大蔵省(現財務省)に入省し、政治家になる前は高度経済成長期の大蔵官僚として働いていました。

藤井さん (略)そのころの僕たちが何でこんなばかな働き方をするかっていうと、結論は一つなんですよ。ヨーロッパに追いつき追い越せ--これだけだったんです。GNP(国民総生産)がね、まず昭和41(1966)年に確かフランスに勝った。42年にイギリス、43年に西ドイツに勝った。

西ドイツに勝ったことは本当によく覚えている。43年というのは佐藤内閣でした。そして、このあたりが変わる時期だったんですよ。池田勇人首相は高度成長、所得倍増計画、月給倍増ですよ。
(略)
その後、日本は国の進む方向を明確に示せなくなった。福田赳夫内閣のとき、G7(先進7カ国)で「機関車論」というのが出てきて、ドイツと日本は機関車になって世界の経済を回せと言われた。福田さんは「おい、じゃんじゃんやって伸ばせ」と言って7%成長を目標にしていましたけど、全然できない。福田さんが悪いんじゃないんだよ、すでに社会情勢が変わっていた。そのころから、実は日本は成熟社会に向かっていたんですよ。

「経済成長は際限なく続くのではなく成熟社会になっていくのだ、日本もそうだ」と言いたいらしい文章であるが、「ヨーロッパに追いつき追い越せ--これだけ」が動機でひたすら経済を成長させてきた、と、堂々の告白

他にも大事なことはあったろうに、そっちのけだったってことだ。
そんな動機で成長してたら「国の進む方向を明確に示せなく」なるのも無理もないし、第一あとの人が困る。

何が他の大事なことか? たとえば教育がある。わたしが小学生くらいの時から、「答えを出させる教育ではなく、問題を発見(or提起、作成)する力こそ育てなくてはならない」と言われていた。が、それが進んでいる印象を受けたことは一度もない。

昭和40年代の人もその時その時で答えを出してきたんだろう。特に、一番分かりやすいヨーロッパへの対抗意識という答えは、学歴や性格に関係なく理解も共感もできる便利な答え(方便)。けど、そのときに、次の時代のために問題を提起して準備をしておいてほしかった。

少なくとも、「その問題(提起、作成、発見)すごいじゃん!!」と思わせる人がリスペクトされる、とか。

今の日本社会を見てても受け身で答えを出すことにばかりに汲々としている。

ほんともう、いいよって。それぞれの答えがあるのは分かったからって感じ。

それはネット時代になってさらに加速。幸か不幸か、自分の答えを補強する材料、もしくは答えを出すためのヒントに事欠かないのがインターネットだから、なおさらだ。気の利いた答えを披露しては悦にいっている。しかも、他人をバカにするための人も目立つ。

(確かに、昔正しいとされた答えが今では違っていることは非常に多い。なので、有意義な情報としての答えもあるのだが)

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2025年、介護福祉士や保育士の資格を統合・・・というが。

<厚労省>介護福祉士や保育士の資格を統合
に対するTwitterの反応

twitterの反応にこういうのがあった。「『介護、保育、障害者etc…』を全人的に統合して考えるのには賛成だが、厚労省の土俵で考えては「単なる人材不足解消」に堕されてしまう。そうではなくて、自分たちの哲学で自分たちの土俵で考えなくては」(大意)
これには「確かに(’-’)(。。)(’-’)(。。)」と頷いた。

わたしは今、「就職氷河期」に興味があって表を作っている最中なんだけど→就職氷河期など、直近の歴史
この記事を読んで未来方向へ伸ばしてみた。すると、厚労省が言う<戦後ベビーブームの「団塊の世代」が全員75歳以上になる2025年>に高校卒業するのは、2006(平成18)年生まれの現在9歳の児童だ。大卒でも対象になるのなら2002(平成14)年生まれの13歳ということになる。

平成18年の出生数は109万2662人しかいなくて、必要とされる介護職員が約248万人で、このままでは約33万人不足すると。ってことは何? 109万人しかいないH18年生まれのうち33万人が狙われているということ? ほぼ1/3だ。酷い。

フィンランドはもう「学力」の先を行っている――人生につながるコンピテンス・ベースの教育昨日図書館行って、『フィンランドはもう「学力」の先を行っている』という本を借りてきたが、フィンランドの子どもは16歳までペーパーテストで点を付けられることはないし、大学院まで学費は全部公費だし、就職には資格がぜったいに必要なため(ヨーロッパはどこもそうだそう)、職業訓練カリキュラムが充実していて、人生と職業につなげていく教育がなされている。日本のように、高校(大学)を出たら、あるいは中退したら、もしくは「新卒一括採用」から漏れてしまったら、社会に裸で放り出すようなことはしていない。

ラヒホイタヤもあるが、それはさまざまな職業選択のひとつ。2025年の日本では、一定の好条件に恵まれた若者以外はラヒホイタヤしかない、ということになりかねない。

2025年の年寄りのことよりも、今放り出されている若者の支援を先にしてほしい

2025年なら、就職氷河期第一世代が高齢者になるまでにあとわずかの年。すぐに高齢者の仲間入りをして、介護の対象になる。老年期は、ただでさえ人生の負の遺産が吹き出す時。あまりにねじくれたこじらせ老人になっていたら、大変だ。

介護にはさまざまなレベルがあり、その日本版ラヒホイタヤではユマニチュードみたいのを浸透させるのかもしれないけど、ああいうのは時間も手間もかかる。生涯が非正規、場合にはよっては無業のまま来たような老人は、経済的にもそんないい介護は受けられずにそこらにほっぽらかしになりかねない。(恵まれた層だけがユマニチュード受けられる)

このことは厚労省にばかり任せてられない。いわば「国民一丸」となって考えないと、すすまないことなんだ。
嫌韓でも反中でもウヨでもサヨでもいいから、考えないといけない。

・・・・・・・・・この項、つづいたら続く。介護の話しなど。

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<厚労省>介護福祉士や保育士の資格を統合
毎日新聞 4月11日(土)7時0分配信

<厚労省>介護福祉士や保育士の資格を統合
厚労省が参考にするフィンランドの「共通基礎資格」
◇一本化検討入り 福祉人材の確保に向けて

厚生労働省は少子高齢化と人口減で人手不足が懸念されている福祉人材の確保に向け、介護福祉士や保育士などの資格を一本化する検討に入った。戦後ベビーブームの「団塊の世代」が全員75歳以上になる2025年以降を見据えた動きで、介護施設と保育施設などを一つにまとめて運営できるようにすることも考えている。近く省内に検討チームを発足させ、利点や課題を整理する。【中島和哉】

 

厚労省の推計によると、25年に必要とされる介護職員の数は約248万人で、このままでは約33万人不足し、保育士も17年度末には約7万人足りなくなる。

人口減が進む40年には、地方の過疎化が一層深刻化する見通しで、厚労省は介護施設や児童福祉施設などがバラバラに点在している現状では、人手不足で存続できない施設が続出する可能性があるとみている。

ただ、保育士の場合、今後の少子化で大幅に人員を増やせば将来過剰となる。このため、厚労省は介護施設、保育施設、障害者施設を1カ所にまとめられるよう規制を緩和したうえで、介護福祉士や保育士など専門職種で分かれている資格を統合し、1人の職員が子育てから介護サービスまで提供できるようにする仕組みを検討することにした。

参考にするのが、フィンランドが導入している医療と社会福祉サービスの共通基礎資格(ラヒホイタヤ)だ。ホームヘルパーや准看護婦、保育士、リハビリ助手など計10の中学校卒業レベルの資格を一本化した資格で、福祉や介護に従事する職員を確保する必要性から生まれた。1人で複数の分野を掛け持ちできる職員を福祉の現場に配置し、柔軟に対応できるようにしているという。

この資格を持っていると、子育てから介護まで幅広い分野で働くことができ、求人も多いため、生涯仕事を続けることができるという。厚労省は同様の仕組みを日本で導入すれば、雇用対策にもつながるとみている。

問題になるのは、乳幼児の世話と認知症患者も含めた高齢者のケアでは、求められる技術や知識が大きく異なる点だ。すべて1人でこなすには高い能力が求められ、資格の一本化には、人材をどう育成し確保するかという課題が横たわる。介護、福祉の現場からは、資格統合に対する反発もあり、同省は時間をかけて検討することにしている。

統合する資格

保健医療部門
准看護婦(原文ママ。本当は准看護師)
精神障害看護助手
歯科助手
保母/保育士
ペディ ( 足や足の爪 ) ケア士
リハビリ助手
救急救命士/救急運転手
社会ケア部門
知的障害福祉士
ホームヘルパー
日中保育士

介護福祉士や保育士の資格を統合 – ブログ村の反応

平成13年 人口動態統計の年間推計
OECD education report: Finland’s no inspections, no league tables and few exams approach – Telegraph←フィンランドの教育は日本だけでなく、世界中が注目している
Finland Has A Shyness Problem – Business Insider←「フィンランドには内気問題がある」と指摘される一面もあり