季節のない街についてツラツラと

テレ東でやってたドラマ『季節のない街』が6月7日に終わってしまった。

クドカンって人のドラマは間違いなく面白い。でもわたしはNHKは見ない主義だからNHKでやってたやつはみてない。

NetFlixの『離婚しようよ』なら見た。おもろかった。大石静って人との共同脚本ってことで、共同っぽい感じがしつつもおもろかった。

ただこちら『季節のない街』の方が俄然面白い。
尖ってたし責めてし、どうしてこういうコミュニティが存在していないのかと考えさせられた。

そもそも第一話の濱田岳の六ちゃんがすごすぎて腰ヌカした。
「どですかでんどですかでんどですかでん」
と電車になりきって仮設住宅の〝街〟を駆け抜けていくそのサマは、ドラマでは滅多に登場しない統合失調症、もしくは、知的障害の青年。

同じことを普通の住宅地でやったら通報されて警察がやって来かねない。そうなると六ちゃんはせいしん科に「措置入院」という運びにもなりかねない。
そういう運びにしなければ、いたって楽しく「どですかでんどですかでんどですかでん」と機嫌良く走っているだけだろうに。

これだけ自由に六ちゃんが走れているのは、奇跡の環境。幸福のあかし。

それだけでわたしはこの〝街〟に魅了されたけど、良いことばかりが起きたわけではなかった。
とくにホームレス親子はつらかった。

親はホームレスでもいいけど、子どもは福祉とかに預けるしか無いでしょう。あんたそれ虐待ですよっっ。自分は悠々自適で子どもに食べ残しの天ぷらとか物乞いさせて。もーっ 腹立つわー ホームレスがしたかったら一人でやりなよっ
↑今考えたらマジギレになった。見てるときはそうでもなかったが

ただ、この親の「おかしさ」は治るもんじゃない。
第三者が介入するしかない。

↑いやはや、こんな常識論がいいたいわけではないんだけどねえ。当方も。

ところで藤井隆の島悠吉もすごかったね。身体障害者+愛妻家+へんな発作+立ち退き執行官(一種の悪者)=@×#$$
こんな人物造形見たことない。それでいて異様なまでの魅力があるんだよねえ。ワイフも負けず劣らずの怪人で。

嬉しいのは猫のトラ。
震災で自分以外の一家全員が死んだ中、飼い猫のトラだけは生きていた。

トラかわいいなあと思っていると実はトラは腹の出っ張った中年オヤジで(人間換算だとw) それでもトラはかわいいのだった。

なんだかんだいって一番悲しいのタツヤ。あんな母親なのに、よくグレずにまっすぐ育った。えらいよ。