「所得税0 住民税0」
上はわたしの6月の給与明細の一部分だ。
所得税と住民税が0になっている。前々から岸田さんが言っていた「減税」というやつだ。
一方、微々たる金額だったとはいえ「インフレ手当」が消えた。
あと、今月から時給が30円上がった。そのため、トータルにして6月の給与は今までより7000円高かった。
印象的だったのは、所得税と住民税が0の明細を見ても、それに上がった給与を見ても、喜んだり、はしゃぐ職員が一人もいなかったことだ。
みんな気がつかないのかな? と思って、「あれ、所得税と住民税が0じゃない?!」と明るい話題のつもりで声に出していた自分なのであるが、「あ~ほんとだ…」くらいの薄い反応しかなかった。
当然だろう。さっこんの値上がりと、値が上がればいっしょになって上がる消費税を考えれば、焼け石に水なのだ。
ところで、今回の減税について、森永氏の『書いてはいけない――日本経済墜落の真相』にこういう一説がある。
2023年11月8日、衆議院財務金融委員会で、鈴木俊一財務大臣は岸田総理が打ち出した「税収増を国民に還元する」という所得税・住民税減税に関して、次のような答弁をした。
「税収の増えた分は、政策的経費や国際の償還などですでに使っている。減税をするなら国債を発行しなければならない」
岸田総理の打ち出した政策を真っ向から否定したのだ。
三権分立が原則のはずなのに、財務省はその上をいく権力を持っている。権力の源泉は国税調査だ。
財務省に逆らうやつは誰であれ、国税調査で締め上げて巨額の追徴金を巻き上げる。
「殺し」みたいなもん。払えないほどの税を要求されたら社会的に殺されるようなもんだし。
それが怖くて、誰も彼もが財務省のいいなりになっているとの由。
それへの対策は、「国税庁」と財務省の完全分離しかないのだ。
うちの職員が明細見ても喜ばないのも、もっともだ。彼女・彼たちは、もはや本能レベルで「ザイム真理教」の恐怖を察知しているのだ。