露草を毟らずに居て秋の虫

どう考えてもやりたくない夏の庭仕事。

やらないでいたら、雑草が茂って、一昨日あたりから秋の虫が鳴いている。

昭和の文士「北杜夫」が自宅の庭のモノクロ写真ページで、

「秋の虫のために雑草はそのままにしておきたいんですがねえ、女房が庭をキレイにしてしまうんです」といかにも恐妻家っぽく話していたことがある。

15年前に自分が庭を持つと、この言葉を思い出した。雑草を刈ることは秋の虫の安寧を脅かすことになる、ってことだ。

ということは雑草は放置しておこう。と、いうのがとっておきの言い訳。

ツユクサです

そういうことで、今、うちの庭には露草が繁茂している。

雑草というやつは毎年違うのが茂る。昨年は、雑草というわけではなくれっきとして自分が植えた「初雪葛」が茂りすぎて隣家に侵入、茂って茂って山のようになっていた。雑草化したのである。「隣の人、怒ってるかもぁ」と思いつつ、もう暑くてどうしてもいやだった。

涼しくなった頃、ついに初雪葛の山に手を付けると、中の方は木質化して、とても草類と思えないゴワゴワ感だった。

今年は暑くなる前に先手を打って、初雪葛の侵略方向をグサグサと鎌でつついていたので、今年はさほどでもない。

藪豆も春のうちにけっこう処分していたので、さほど目立っていない。つまり、目立っているのは露草だ。

で、秋の虫が鳴き始めた。