ブラック・ダヴ(NetFlixのイギリスドラマ)

ブラック・ダヴ、ついに完結。とうとう最終回の第6話、見おわってしまった。

どういう話しかというと、「強すぎる女スパイを主役にすえた愛あり友情あり殺しありの多様性押しドラマ。裏メッセージは英国王室は純白なり。」かな。

ウィキペディアのあらすじ説明では

国防長官の妻ヘレンは、恋人がロンドンの裏社会に殺された後、黒い鳩としての自分の正体が危険にさらされていることを知る。彼女の雇用主である雇われスパイ組織は、最高入札者のために産業、政治、外交の機密を回収しており、彼女を守るために旧友のサムを送り込む。

このドラマ、舞台となっているのがクリスマスシーズンのロンドンで、しかも主人公のヘレン・ウェッブ(キーラ・ナイトレイ)はスパイ活動のため国防長官をうまくゲットして妻の座についているから、お金持ち階級のクリスマスの過ごし方やシツラエが楽しめて、なんだかお得な気分。それに凄腕すぎるスパイだから、どんな強面のヒットマンがやって来ても血しぶきあびる程度の被害ですんじゃう。ここらへんの安心感、近年のドラマじゃ珍しい気がする。

ヘレンの親友にしてゲイ(というかクィア?)のサム(ベン・ウィショー)の造形した人物像がもうたまらなく良かった。愛するマイケルと一緒のときのナヨっとした感じと、殺しを引き受け実行するときの狂気でも怒りでもダークヒーローでもない平凡さをとどめたかっこよさ。

脇役のヒットウーマンも良くて、ウィリアムズ(エラ・リリー・ハイランド)とエレノア(ガブリエル・クリーヴィ)のいかにも低SESでアタマ悪いアッケラカンと殺しに励んでしまうコンビのセリフの応酬が決まっているのだ。

そんなライトでポップな殺し屋たちの話しだけれど、現代らしいエッセンスとして挙げると多様性の推し進め感がある。

たとえばクィアの殺し屋。相手は黒人のマイケル(オマリ・シャキール・ダグラス)。イギリス首相が首相なのにアラブ系?の容貌。ヘレンの恋人はアジア系のジェイソン(アンドリュー・小路)。さらに事件のきっかけは中国大使が死んだこと。

これだけ散りばめつつも、イギリス、という国への肯定感はしっかりと感じられる。

なんせ、一番イギリスっぽい男である、国防長官のウォーレスがドラマ中一番ホワイト。いくらなんでも国防長官のくせにインテリジェンスに弱すぎるんじゃ。もっとも強かったら妻がスパイなのすぐに気づいちゃって違うドラマになっちゃうけど。w

そんなで、正月の夜長にオススメのドラマでございます。

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